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マグネシウムと傷病の関係 マグネシウムが不足すると

厚労省も認める!マグネシウムの不足は不整脈や虚血性心疾患の原因に!?

最終更新日時 : 2025.05.07

皆様、マグネシウムというとどんなイメージが湧きますでしょうか?カルシウムなら骨が丈夫になる、子供の身長が丈夫になるなど簡単にイメージが湧きますが、マグネシウムはどんな物と聞かれたら具体的に答えられない人がほとんどになる事でしょう。

地味な印象のマグネシウムですが、実は様々な病気の予防になり皆様の生活する上で健康に導くようにサポートしてくれる、とても体に良い成分になります。
そんなマグネシウムについて詳しくご紹介します。

心疾患とマグネシウムの重要な関係

マグネシウムは心臓へ流す血の流れを助ける効果があります。それが不足するとどうなるか?心疾患を避ける為にはどうすれば良いかを説明していきます。

マグネシウムが不足するとどうなる?

マグネシウムは年代性別関係なく、日頃から不足することなく摂ることが大切な成分です。
何故かというと老廃物排出などの代謝を助け、ホルモンバランスを整えたり、タンパク質合成の助けなどをして筋肉の生成にも深く関与しています。例えばこんな素晴らしい性質を持つマグネシウムを取らなかったらどうなるでしょう?

マグネシウムを摂らず、代謝が悪くなってしまったら生活習慣病になり食生活を制限されて美味しい物が食べられず、ストレスになってしまい悪循環に陥ってしまいます。特に成長期の子供の場合、ホルモン分泌が欠乏してしまうと育つべき機能も育たず、逆に老化が早くなり大人になってから肉体的にも精神的にも影響が表れる可能性があります。

また、体の中心である心臓には血液が十分に流れず、心不全や不整脈、心室細動という死へのリスクが高まる病気を引き起こしてしまいます。
心室細動というのは心臓の一部である心室という全身に血液を流す機能があり、そこの機能が鈍くなり血液が全身に流れなくなると脳や肝臓、腎臓などが機能しなくなり大手術が必要不可欠になってきて、それでも運悪かった場合は死へと至ります。

このようにマグネシウム不足が続くとリスクだらけになってしまうので、健康のためにも日頃から意識してマグネシウムを摂るように心がけていきましょう。

心疾患予防における注目ポイント

国立がん研究センター、国立循環器病センターによるとカルシウム・マグネシウム・カリウムなどのミネラルを多く摂取すると循環器の病気予防になると報告されております。
また同センターの調査ではマグネシウム摂取量が一番多いグループは、一番摂取が少ないグループと比較して心疾患のリスクが34%も低かったと報告されております。
このようにマグネシウムの効能は万能で300種類の補酵素として体内で働き、高血圧の方には血圧を低下させる効果があります。

現代においては体が常に緊張状態でストレスが蓄積されている方がとても多い事でしょう。

そんな方にもやはり、マグネシウムの摂取は欠かせません。

なぜかというと自律神経系では交感神経の働きを抑制する働きがあり血管を拡げて血流が良くなり、副交感神経が有利になってリラックスする効果がございます。

塩分の多いものが大好きな方も多いとは思いますが、塩分が体内に蓄積すると後々高血圧や動脈硬化はもちろんの事、心臓肥大、心筋梗塞、不整脈、動脈瘤、腎不全、骨粗しょう症、脳卒中、胃がんなど様々な取り返しのつかない大病のリスクも高くなります。
マグネシウムはこのような病気を引き起こす余計な塩分を体外に排出してくれる働きがございますので、しょっぱいもの食べるときはマグネシウムの摂取も心がけてみましょう。

ここで、そんなに大雑把に言われてもどんなメカニズムなの?という疑問を持つ人も出てきた事でしょう。その混乱や不信感を次章から細かく解消していきましょう。

不整脈と虚血性心疾患:マグネシウム不足が招く2大リスク

マグネシウムとあまり認知されていない成分ですが、不足してしまうと命に関わるリスクが伴ってきます。どのようなリスクが伴うのか詳しく解説します。

不整脈が起こる仕組みとマグネシウムの役割

はじめに、不整脈とは心臓の鼓動リズムが乱れている状態の事をいい、心臓の鼓動が乱れることで心筋梗塞に繋がり、放っておくと突然死のリスクを高めてしまいます。

不整脈が起こる原因は幾つかあり、遺伝的な物、加齢によるもの、ストレス、睡眠不足、たばこ・コーヒー・お酒の摂り過ぎが原因とされております。

心臓は体内で起こる電気刺激によって動いておりますが、不整脈が起きているときは電気刺激のリズムが乱れてしまったり、電気刺激の流れが悪くなってしまったり、正常な電気刺激の通り道とは違う所から通ったりします。

一分間に50回以内の脈拍は徐脈と呼ばれ、逆に1分間に100回以上の脈は頻脈といわれます。またリズムが不規則な脈は単発の不整脈となり、これらはどれも異常な状態なので放ってはおけません。

このようなときに、マグネシウムが電気刺激の安定性を維持しリズムの乱れを防いでくれるのです。逆にマグネシウムが不足してしまうとイオンのバランスが崩れてしまい、安定した電気刺激が維持できなくなります。例えばカルシウムばかりにイオンが偏ってしまったら、筋肉が収縮する一方になってしまいます。

カルシウムが促す筋肉の収縮を制御してくれるのがマグネシウムになります。このようにマグネシウムがカルシウムとカリウムの移動を調節してくれることにより心臓への負担を減らしているのです。

虚血性心疾患への影響とその危険性

虚血性心疾患とは、心臓に血液を送っている冠動脈が狭くなり血流不足で体の中心である心臓が栄養不足になってしまう状態の事をいいます。

原因としては加齢や不摂生が代表的ですが過剰に肉体的、精神的にストレスが掛かる事も原因とされています。労働中や運動中などに左胸に圧迫感や痛みを感じたらすぐに病院へ受診しましょう。

現代の日本人はストレス過多と言われておりますので、心臓病で亡くなるリスクが癌に次いで死因の2位というのも事実です。
これはデータにもしっかり証明されており、日本国において心臓病で亡くなる方の約半数がこの虚血性心疾患が死因と言われております。

虚血性心疾患はあまり一般的にはなじみ無い言葉ですが、心筋梗塞や狭心症などの病気の総称です。そう考えると納得された方も多いと思います。

心筋梗塞の症状としては冠動脈がつまり心臓の活動が悪くなってしまい、心臓の筋肉も豆腐のように脆弱になってしまいます。そうなると心臓破裂を起こし死へと至ってしまいます。

一方、狭心症ですが血栓や動脈硬化が原因で心臓に必要な酸素や栄養が回らなくなる病気です。過剰なストレスや運動中に突然死する事が多く、運動中に亡くなったというニュースは狭心症の可能性が高いと言えます。

これほど、狭心症は身近に潜んでいるリスクといっても過言ではないのです。

マグネシウム摂取で心疾患リスクが20%以上低下!

日頃からマグネシウムを摂るだけで健康寿命が延びると知ると、誰もがマグネシウムを摂りたくなるでしょう。では健康を保つ為にどうやって、どのぐらい摂れば良いのか、詳しく解説します。

国立がん研究センターの多目的コホート研究の結果

多目的コホート研究とは疫学研究の中では信頼性が高い方法で研究が行われ、日本で最も長期的で大規模な観察型研究です。

その多目的コホート研究の結果から、食事からのマグネシウム摂取量と虚血性心疾患発症との関連について、虚血性心疾患になるリスクがマグネシウム、カリウム、カルシウムを多く摂った患者程低下している事がわかりました。

欧米でも同じような結果が出ておりますが、アジア初となる日本の研究結果においてもやはり、人種に関係なくマグネシウムを摂ることで心臓病の予防に繋がっていることが明らかにされています。

また、マグネシウム不足は血圧上昇、血糖代謝低下、動脈硬化の促進、脂質代謝の異常などが表れ、致死性の高い虚血性心疾患を起こしてしまう事が報告されました。

このことからも適度な運動とマグネシウム摂取の重要性が分かります。

食事とサプリメントからの適切な摂取がカギ

ストレスが大きく掛かる世の中、その反動から暴飲暴食や嗜好品に走ってしまう方も少なくないと思います。

不摂生が続くと心臓病になり短命を強いられてしまうなら、酒やたばこ、コーヒーなどの嗜好品をマグネシウムに変えられたら理想的ではないでしょうか。

そこで、毎日摂取することで様々な良い効果を得られるマグネシウムを多く含む食品をご紹介します。

マグネシウムは、納豆やえんどう豆などの豆類、アーモンドやくるみなどのナッツ類、炭水化物なら小麦粉の全粒粉、ほうれん草や小松菜などの緑の葉物野菜、牛乳・チーズなどの乳製品、魚(特にカツオやマグロなど)や昆布やひじきなどの海藻類にも多く含まれています。

カルシウムが多く含まれる食材と一緒に食べるとより効果もあるので、不摂生してしまったなと思ったときはもちろんの事、このような食品を毎日摂れるように心がけてみて下さい。

マグネシウムは、普段の食事から摂る分には摂り過ぎる心配はありません。
しかし、大量に摂り過ぎると貧血や下痢といった症状が表れる可能性があるので、マグネシウムのサプリを使用する場合は大人で一日350mgという容量を守りましょう。

マグネシウムが血圧を安定させるメカニズム

マグネシウムは、病気の予防や心身の安定など、身体の多くのことに役立っています。
ここでは、そのメカニズムについて詳しく解説します。

血管をリラックスさせる効果

マグネシウムには臓器を保護して、血管を弛緩させてリラックスさせる効果があります。

交感神経が優位に働いていると副腎からナトリウムを溜め込もうとするアルドステロンという物質が分泌され、ナトリウム(塩分)とは血圧を高くさせてしまいます。

一方マグネシウムを摂取すると、アルドステロンを抑える物質が含まれており、血圧を上げようとする塩分を体外に排出します。

交感神経は活動的になるという良い点もある反面、ストレスも溜めやすいというデメリットもあります。

ストレス過多になっては何もいい事はありませんが、そこでマグネシウムを摂取することで交感神経の働きを抑え、高かった血圧も下がりストレスや緊張は軽減されて心身ともにリラックスへと導いてくれます。

高血圧患者への臨床的効果

マグネシウムによる直接的な血圧低下は見られなかったものの、日頃からマグネシウムを摂られている方は高血圧の改善が見られたという報告があります。

現在、高血圧で困っている方は今からでも遅くないですのでマグネシウムを多く含む食品やサプリを試されて下さい。

マグネシウムを摂り続けていると一か月で最高血圧が139から130に下がったという報告もあり、この方は血液内のマグネシウム量には変化がなかったようですが、血圧は徐々に下がっていることが明らかとなっています。

厚労省の推奨基準に基づく摂取量の目安

いくら体に良いからと言っても、大量に摂ればどんな成分でも健康を害する事が出てきてしまいます。それではどのぐらい摂れば良いのか、目安を年齢別に詳しくご紹介します。

推奨摂取量(RDA)の年齢別ガイドライン

2025年版の厚生労働省発表のマグネシウム推奨摂取量では、一日に必要とされる摂取量は0~5か月の赤ちゃんは27mg、6か月以上1歳未満の赤ちゃんは60mg、3歳から6歳の小児は5mg/(体重1kgに対し)、18歳~高齢者は4.5mg/(体重1kgに対し)となっています。

小児や成人の部分は解りにくい部分もありますが、これはあなたの体重が仮に50kgであったら50×4.5mgとなり225mgは摂りましょうという事になります。

また妊婦さんの場合は更にお腹に赤ちゃんがいるため、多めの摂取を推奨され、1日に430mgを必要とされています。

授乳婦さんの場合は一般的な成人摂取量を基準にすると良いでしょう。

マグネシウムで心臓を守る!今日から始める健康対策

まとめ
この記事では、マグネシウムと不整脈についてご紹介しました。

マグネシウムを知らないというのは体にとって大変危険なことだと認知されたと思います。カルシウムだけ取っていても血管を狭めてしまう一方なので、カルシウムを摂る場合はマグネシウムも必ずセットで摂るのがオススメです。

大病を患って心配事が増えたり、取り返しが付かなくなって後悔をする前に、マグネシウムを普段からしっかり摂取していつまでも若々しく元気な身体を維持しましょう。

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