2型糖尿病の原因・発生率とマグネシウムでリスク回避できる理由を詳しく解説します
この記事では、2型糖尿病の原因と発生率を詳しくお伝え致します。
またマグネシウムで2型糖尿病のリスクを低くする方法、理由も一緒に詳しく解説致します。
当てはまったら要注意!2型糖尿病の原因と症状を詳しく解説
2型糖尿病とは結論から言うと「インスリン」が上手く体内で働くことが出来ず、起こる生活習慣病のことです。
通常ですと糖分を含む食事をした際、その食べ物は唾液、消化酵素によりブドウ糖に変えられます。体内のブドウ糖が増えたタイミングで、すい臓からその時に必要なインスリン量が体内で働き、筋肉などに送られ、エネルギー源になります。また血糖値も正常にコントロールをしてくれます。しかし2型糖尿病の人は上手く「インスリン」が働かないため、常に体内のブドウ糖が多くなってしまいます。
最初の時は自覚症状もなく、気付かずに放置してしまうことが多くあります。そのまま進んでしまいますと、少しずつ全身の血管、神経までもが破壊され、その後は合併症まで引き起こすこともあり、非常に怖い病気です。
2型糖尿病の主な原因
2型糖尿病の原因は体質や遺伝、最近では様々な文化を取り入れている日本の食生活、特に欧米化した高カロリーの食事、デザートや外食などで油が多く使われる食事による高脂肪食、食べ過ぎや運動不足も原因の1つとして指摘されています。このような食事や運動不足が続くと「インスリン」の働きが通常よりも弱まり、体内の血糖値を正常に保てなくなります。
普段から食事の量は調整をし、脂っこいもの、外食は多くても1日1食におさえ運動習慣を身に付けることで「インスリン」は正常に働き、生活習慣病のリスクに備えることができます。
2型糖尿病の主な症状
食事から摂取したカロリーのほとんどが尿として排出してしまうので、体重が落ちてお腹もすぐに空くようになります。その為、お手洗いの回数が増え、喉の渇きを感じ水分が欲しくなります。初期症状はほとんど感じることはなく、症状は徐々に出てきます。数か月間そのままにしておくと症状は悪化し、その他には疲労感、目のかすみ、眠気、吐き気、運動の持久力の低下といった症状が出ることがあります。皮膚の乾燥やかゆみ、傷やその他の皮膚の怪我が治りにくい、手足の感覚がおかしい(トゲが刺さったようにチクチクとするような感覚が出るなど)感染症にもよくかかり、性機能にまで問題(ED)が出ることも。この状態になっても放置をしてしまうと高血糖が続いている状態なので、更なる高血糖を引き起こし大変なことになります。
特に注意しなければならないのが、運動不足な人が高脂質食や過食を続けると臓器や筋肉までにも脂質が蓄積することになり、「インスリン」自体の働きが低下し、ブドウ糖を体内で上手く活用することが出来なくなることです。その結果、体内には血糖値が増え、最初はすい臓が血糖値を下げようと「インスリン」が多く分泌され、長期間続くと疲労を感じ「インスリン」分泌まで体内では出来なくなってしまいます。
このように高血糖が続いてしまうと最終的には様々な合併症にかかるリスクが高まるため、食生活や生活習慣はとても大事です。
血糖値
血糖値とは血液中のブドウ糖の濃さのことを言います。
健康な人が食事をしても血液中にブドウ糖の量は増えます。その数値の上限は140mg/dLと言われており、コントロールされます。「インスリン」の働きが正常なので2時間後には、ほぼ元通り(70〜110mg/dL)になります。
しかし糖尿病の人となると「インスリン」の働きが上手く出来ず、同じ2時間が経っても血液中の血糖値が下がりません。普段から血糖値を上げ過ぎない食事も大事なので食生活では糖質がゆっくりと吸収される食材を選ぶと良いでしょう。野菜、お魚、海藻、豆類も使用し、普段からパスタ、うどんを使用する方は、それを蕎麦にすることもおすすめです。
少しの工夫で今までよりも血糖値を上げずに食事が出来るようになるでしょう。
低血糖
低血糖とは、名前の通り血液中の血糖値が低いことです。
一般的には、インスリン注射や薬の量が増えた人、食事の時間がいつもよりも遅れた又は量が少ない、運動量がいつもより多かったり、入浴などでも起こる可能性があります。
症状は突然あらわれることが多く、最初は手のふるえ、自律神経症状があらわれます。重症化すると意識がなくなり、命を落とす最悪な状況になることもあります。しかし治らない病気でもないので誰しもが対処方法を知っていることが大切です。
血糖値が70mg/dL以下にあらわれることが多く(個人差があり50mg/dL以下であらわれる方も居ます。)体内では血糖値をあげようとします。低血糖になっている人を見かけたら、すぐにブドウ糖(10グラム)「無い場合はお砂糖(20グラム程度)」があれば摂取して下さい。ない場合はお砂糖を含む、ジュースを150〜200ml程、摂取(なるべく人工甘味料が入っていないものが良いです)。すぐに用意出来ない時にはチョコレートでも構いませんが、消化に時間がかかってしまうのと糖分を取り過ぎてしまう場合があるので注意が必要です。15〜20分程で症状は治ることが多いですが、良くならない場合には上記をもう一度摂取しましょう。
時と場合により病院での診察や救急車を呼ぶことも大切です。
2型糖尿病と合併症のメカニズムを詳しく解説
2型糖尿病の方は血糖値が高いが、症状は人により軽い場合もあり、気付かず放置をしてしまい合併症になる恐れがあります。
血糖値(160〜180mg/dL)が長く続いてしまうと、体内の血管の中でも特に細い血管に物質が漏れるようになります。そうなると糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症という糖尿病の三大合併症になってしまう確率が高まってしまいます。
それだけではなく、体内の太い血管にも障害を発症するので「大血管症」を発症し、強い心臓の痛みを起こす「心筋梗塞」、麻痺や言葉が話せなくなり後遺症も残ってしまう可能性がある「脳梗塞」、視力の低下や失明、腎機能低下により腎不全を起こし、透析が必要になる可能性がある「閉塞性動脈硬化症」にも注意しなければなりません。実際に糖尿病の人はそうでない人と比較すると動脈硬化を引き起こす可能性が高くあります。
自覚症状もなく悪化することもあり「糖尿病」と診断される前から始まっている恐れがあることも覚えておきましょう。
1型糖尿病との違い
「1型糖尿病」と「2型糖尿病」は名前は似ているものの、発症する年齢や原因、治療法までもが異なります。
「1型糖尿病」は子どもや青年に多く発症し、すい臓にあるランゲルハンス島という部分にあるβ細胞が障害され、インスリンを上手く分泌出来なず、足りないことから高血糖状態が続きます。
治療法としてはインスリン注射で補う治療法が中心です。
2型糖尿病のメカニズムを詳しく解説
「2型糖尿病」と聞くと聞き慣れず、通常の「糖尿病」が悪化したもののように重い「糖尿病」のことだと思う方も居るでしょう。しかし一般的に「糖尿病」と診断される95パーセント以上の人が「2型糖尿病」と言われています。遺伝的なものもありますが、主に運動不足や食べ過ぎなどの生活習慣の乱れから発症します。
また中高年に多く、インスリンは働くものの、上手く分泌されず血糖値が下がらないことが多くあることから、まずは生活習慣の見直し(運動や食事を中心に治療が行われます。)それでも上手くいかない場合はインスリン注射や薬を服用することになります。
糖尿病とインスリンの関係
通常、食事で糖質が含まれている食材を摂取すると分解されて、ブドウ糖になります。そして、そのブドウ糖は体内にある血液の中を通り、細胞までまわります。その時に、「インスリン」がすい蔵から分泌されて、通常の血糖値の数値まで落としてくれます。
しかし「糖尿病」の人はブドウ糖の吸収が上手く出来ず「インスリン」から上手く取り込むことが出来ず、血糖値が常に高くなってしまい「糖尿病」を引き起こします。
インスリン抵抗性とは
すい蔵からインスリンが働いても受けるところ(臓器や脂肪組織など)が上手く分泌されたインスリンに働くことが出来ない(反応が鈍くなっているために本来のインスリンのパワーを発揮出来ない)状態のことをいいます。このインスリン抵抗性を引き起こす原因は主に肥満が原因といわれています。
治療法としては薬が使用されることが多く、体内にあるインスリン抵抗性を引き起こす原因の物質を減少させ、脂肪組織に働きかけることによりインスリン抵抗性を改善し、血糖を下げてくれる薬です。
肥満の人のインスリン感受性
肥満の人はそうでない人と比べると、インスリン感受性が悪くなります。
今回は肥満の人の中でも特にインスリン感受性が悪くなると言われている「腹部内臓脂肪」の蓄積から考えていきます。「腹部内臓脂肪」とは最近では有名な言葉「メタボリックシンドローム」のことです。目安として男性が85cm以上、女性が90cm以上の腹囲の人をいいます。(現在は数値の見直しも、されているそうですが)
体にとって良くない中性脂肪が蓄積されインスリン感受性が悪くなったり、糖尿病以外でも高血圧、高脂血症、動脈硬化性疾患などの重い病気までも引き起こす可能性があります。また海外の人と比べると日本の人はインスリンの分泌量が半分以下で低いということもわかっています。
最近では肥満の人でなくても、良くない中性脂肪が蓄積され、インスリン感受性を引き起こす場合があるので、肥満ではないからといって安心は出来ません。
他人事ではない!2型糖尿病の2つの発症率を詳しく解説
まず糖尿病の中でも95パーセントの人が2型糖尿病です。その発症率は30歳で健康な会社員が65歳までに2型糖尿病になる可能性は男性で34.7%、女性で18.6%です。ですので、男性の場合は3人に1人、女性の場合は5人に1人が2型糖尿病を65歳までに発症する確率があるといわれています。
1型糖尿病は日本では2型糖尿病と比べて少ないのが特徴です。(フィンランドが最も発症率が多い国で、年間10万人の中でも約40人ほど発症するそうです。)年齢は10~20代の若い人に突然発病する場合が多く原因不明な場合もあります。また、高齢者になってからも1型糖尿病を発症する確率があるので、生活習慣を正すことが、どの年代の人も大切です。
2型糖尿病の発症年齢
2型糖尿病の発症年齢は40代〜の人が多く、10 人に 1 人 が40歳以降に発症しています。
今までの生活習慣の乱れが蓄積され、2型糖尿病を発症するケースが多いですが、若い人でも発症することもあるので、日常的の食生活や運動は常に向き合い、1日1日を大切に過ごしましょう。
2型糖尿病と遺伝の関係性を詳しく解説
2型糖尿病はそのものが遺伝することはありませんが、片方の親が2型糖尿病の場合には通常よりも2型糖尿病になる確率が40パーセントといわれています。
日本人の5人に1人が糖尿病!治療法をご紹介
糖尿病になった場合の治療法は、まずは「食事療法」を提案されます。管理栄養士による食事の栄養相談をし、糖尿病になった人に合ったたんぱく質、炭水化物、資質、ミネラルとビタミンの量を提案されバランスの良い食事をすることにより、人により回復します。
それと一緒に「運動治療」も一緒に行うことが多いです。激しい運動ではなく適度な運動で効果を発揮します。運動することにより体内にある糖が消化して、さらに脂肪も減るインスリンの効果も発揮しやすくなります。続けていくと、筋肉量も増加するので糖の吸収までも良くします。
それでも良くならない場合には「薬物療法」を提案されます。薬やインスリン注射で血糖値をさげられます。
2型糖尿病を改善する食事療法
まず大前提として「過食をしないこと」がとても重要です。過食をする時は多くの人の場合、炭水化物(パンや麺類など血糖値を急激に上げてしまう食品)を大量に食べる傾向があります。それらを食べると、血糖値が高くなってしまうので注意が必要です。
次に気にして欲しいことが「食べる順番」です。ず最初に糖質が少ない野菜、海藻類など食物繊維を多く含む食品から食べるようにしましょう。次にタンパク質や脂質を摂取して炭水化物は最後に食べるようにしましょう。そうすることにより様々なホルモンが体内で分泌し、満足感になりやすく食後の血糖値も大きく上昇しません。
ここで1つ注意したいことは野菜=いも類、カボチャ類と思わないことです。野菜の中でも糖度が高く野菜と思って最初に食べてしまうと血糖値を上げてしまい、良くありません。いも類の野菜は炭水化物と捉えて食事をするようにしましょう。
マグネシウムが糖尿病の予防に期待できる理由
なぜマグネシウムが糖尿病の予防に期待出来るかというと、ブドウ糖を体内でエネルギーに変えるときにマグネシウムが必要な栄養素だからです。その結果、インスリンの働きを良くしてくれます。
研究の結果でもマグネシウムを習慣的に摂取している人は糖尿病になりにくいということが明らかになっています。
2型糖尿病は治る?リスクの低下・回避に大切なこと
結論からお伝えすると2型糖尿病は治る病気です。
しかし2型糖尿病を発症してから6年以内に食事療法と運動療法を見直し、生活習慣を正した場合のみ、治る可能性があります。
食事療法では、自身に合った必要なエネルギー量とミネラル・ビタミンなどのバランスを整え、摂取することが大事になります。野菜や海藻、お魚、お肉なら赤身肉、フルーツの摂取が大切です。逆に気を付けた方がいい食材は糖質と脂肪が多い高カロリー食品です。タバコを吸わない、お酒も飲まないことも大切なことです。
運動療法では、食後に軽い運動を取り入れるだけでも、1〜2ヶ月でも血糖値の数値が下がり効果的です。
また、ストレスと上手く向き合うことも大切です。ストレスを溜めてしまうと、からだに負担がかかり続けることになるので、血糖値が上がりやすくなります。好きな音楽を聴く、映画を観るなど人によりストレス解消方法は異なりますが、ヨガや呼吸法などを今はSNSで簡単に一緒に出来るというストレス解消法もあると思うので、積極的に取り入れて自分なりにリラックスが出来る良い方法を見付けてみてくださいね。
食事のコントロール
糖尿病の人はまず食事でコントロールをすると聞いたことがあるかと思いますが、食事での制限が増え、とても厳しいイメージがあるかもしれません。しかし実際は食べる順番を変えるなど、簡単に出来ることもあります。食事の最初に野菜などの食物繊維が多い食材から食べることにより、一気に血糖値を上げることなくコントロールすることが出来ます。
糖尿病でない人でもダイエット効果もあるので、日常的にも無理もなく、是非、取り入れたい食事のコントロール方法です。
必須ミネラルを十分に補う
まずミネラルには、からだを作る役割をしてくれて、主に酸素、炭素、水素、窒素の4元素以外のことです。その中で不足しやすいミネラルが16個もあり、そのミネラルのことを「必須ミネラル」と呼びます。よく耳にする「カルシウム」「カリウム」「鉄」「亜鉛」「塩素」「ナトリウム」「マグネシウム」あまり聞いたことのない中では「リン」「銅」「ヨウ素」「マンガン」「コバルト」「硫黄」「セレン」「モリブデン」「クロム」があります。
マグネシウムは糖尿病と切っても切れないミネラル
糖尿病はインスリンの働きが上手く出来ず起こり、更に症状が少なく合併症までも引き起こすことがある恐ろしい病気です。インスリンの働きにはマグネシウムが必要となり、積極的に摂取することで糖尿病になるリスクまでも下げることが期待出来ます。ですので、マグネシウムは日常から取り入れたいミネラルの1つです。
と言われても「マグネシウムが足りているか?」わからないと思いますので下記を参考にして頂ければと思います。
マグネシウム不足の人が引き起こす症状
- 足がつりやすい
- 疲れを感じやすくだるい
- イライラする
- 落ち込みやすい
- ストレスを感じやすい
- 眠れない(眠りが浅い)
- 便秘気味
- 偏頭痛がある
当てはまるものが多かった人ほどマグネシウム不足です。糖尿病を引き起こす場合があるので、今から食事からマグネシウムを積極的に取り入れてみて下さい。
ポイントとしては白米を雑穀ご飯に変えてみる、味噌汁には具をたっぷりと入れる、主菜はお魚中心で、副菜を多めにしてみるなど少しのことから始めてみると良いでしょう。
まとめ
2型糖尿病は自覚症状がない人が多く、気付かずに合併症を引き起こす可能性がある恐ろしい病気です。
5人に1人は2型糖尿病になる可能性があるとされていますが、日々の食事や運動の積み重ねが大切です。ミネラルはバランスよく、特にマグネシウムには2型糖尿病になる確率を下げてくれるので、食事に少しの工夫で予防することが出来ます。
今日からマグネシウムを摂る習慣を始めて糖尿病のリスクに備えましょう。