Mg の代謝と生活習慣、ミネラルバランスの関係について重要な示唆
最終更新日時 : 2025.11.27

独立行政法人国立健康・栄養研究所 –
マグネシウム(Mg)は、細胞のエネルギー代謝や神経伝達、骨の構造維持など、身体の多くの機能を支える必須ミネラルです。近年、Mg の体内バランスが健康維持にどのように関係するのか、科学的な視点から研究が進められています。
その中でも、独立行政法人国立健康・栄養研究所によって公開されている以下の研究報告では、Mg の代謝と生活習慣、ミネラルバランスの関係について重要な示唆がまとめられています。
特に、ナトリウム制限やストレス、激しい運動などの条件下で、骨に貯蔵されている Mg と Ca が同時に体外へ排出され、結果として異所性石灰化や結石などの健康影響につながる可能性について言及されています。
PDF の要約 — 主なエビデンスと論点
- マグネシウム(Mg)は、細胞内の機能維持や骨の構造維持などに重要な必須ミネラルである。骨は Mg の主要な貯蔵庫であり、Mg は「細胞内ミネラル」であると同時に「骨ミネラル」にも分類される。
- 一方で、Mg の代謝バランスは単に Mg の摂取量だけで決まるわけではなく、ナトリウム(Na)摂取量や他ミネラル、ストレス、運動など多様な要因に左右される。例えば、食塩(Na)を少なめにした食事(1 日約 6 g)では、汗や尿から Ca と Mg が多く排泄され、結果として Ca・Mg の体外流出が起きることが報告されている。
- これにより、骨中に貯蔵されていた Mg と同時に膨大な Ca が骨から溶け出す可能性があり、過剰な Ca の血中放出によって、異所性石灰化、結石、細胞内への Ca 流入などのリスクが示唆されている。
- また、日常的なストレス、過食、激しい運動といった生活習慣病の危険因子でも、尿中への Mg・Ca 排泄の亢進が確認されており、単なる Mg 補給だけでは必ずしも Mg の体内バランスを保てるわけではない。
- 最終的に著者は、Mg の代謝を調節するメカニズムの多くが未解明である点を強調しており、今後も詳細な研究が求められることを示している。
🔗 詳細はこちらの研究報告をご参照ください(PDF/ソルト・サイエンス研究財団)
「マグネシウムと健康 ― Mg代謝に関する研究」
https://www.saltscience.or.jp/images/2023/07/2006_3nishimuta.pdf